この夏のある日のこと、羽を休めているウミネコを撮ろうと浜辺に出たところ、1羽だけ群れから離れてうずくまっているのを発見し、レンズを向けたところ 様子がおかしい。
よく見れば、テグスが嘴にぐるぐる巻きに からみ付いているではないか。
その時は分からなかったが 撮影後パソコンの画面でよく見れば、釣針が嘴の付け根に深く食い込んでいるのが見てとれる。
その表情を見よ! 自分をこんな目に遭わせたのは誰のせいだと訴えているような憤怒の形相すら痛々しい。
何とか助けられないものかと 近寄ろうとしただけで飛び去ってしまった。
あのままではあと何日も生きていられなかっただろうにと、後々思い出すたびに暗い気持ちになってしまいます。